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毎年、京都芸術大学が主催する市民講座「藝術学舎」で年に2回(大阪で1回、東京で1回)講座をさせてもらっていますが、今年の大阪の講座の申し込みが開始されております。

大阪藝術学舎「小説の書き方1から10まで」詳細・申し込みページ

開催日時は09/03(土)13:20~17:40、09/04(日)09:30~17:40です。2日間連続した内容で、「小説の書き方1から10まで」。2019年にやった内容をベースに、リピーターさんにも満足してもらえるよう内容を見直してやろうと思っています。短いワークの積み重ねで長い文章を書くことはしません。1,2時間かかっちゃうし、わたし見てるだけになるし、せっかくお金払ってもらってきているので、講座でしかできないことをやろうかと。

京都芸術大学の通信教育部の単位と連携しているので、小説を書きたいわけではないけどレポートの文章が書けないからどうにかしたいとか、写真や絵などのほかの芸術分野を専攻しているけれどちょっと興味があるとか、小説をバリバリ書きたいわけじゃない人も結構受けてくれます。なのでお気楽にどうぞ。

ライターさんのお仕事にもとても役に立つと思う。文章を仕事にしない人でも心を言葉で表す方法やストーリーを紡ぐ方法を知ることで、人生は豊かになると思う。もちろんガチの本気の作家志望さんにも役立つ内容にしたいです。

申し込みこちら。あと20人くらい。定員が埋まれば締め切られますが、埋まらなければ08/24(水) 13:00が締切です。

同じ内容を3月18~19日に東京でやります。

講座は遠いしお金がかかるしという人は無料で読める「小説の書き方の教科書のようなもの」をどうぞ。文章読むのはまどろっこしいという人は、Youtubeチャンネルをどうぞ。

このとき髪ずいぶん短いな。

神戸大学発研究開発型ベンチャー企業「レラテック株式会社」のコンテンツの作成をお手伝いしています。レラテックは風力発電の風車を建てるために必要な風況調査やコンサルティングを担う会社。神戸大で気象学を学んだ新進気鋭の研究者たちが、大学と連携しながら、最先端の技術と知見を社会に実装してiいく、理想の産学連携なのです。

風力発電といっても日本ではまだあまりピンとこないけれど、ヨーロッパはとても進んでいる。炭素を出さないクリーンなエネルギー。風力発電が本格化すれば風が資源となる。産業も変わっていく。風車は陸地だけじゃなく海の中にも建てられている。この「洋上風力発電」は規模が大きくて生み出す電力も大きい。日本ではこれから本格的に始まっていく。どんな未来が待っているのか、楽しみ。

現在更新されている記事はこちら

技術顧問と語る 洋上風力発電の研究から社会実装への道のり

レラテックで100年先も住みたい地球を一緒に作りませんか。

ヨーロッパの風力発電のいまを知る

インタビュー記事なので読みやすいと思います!また随時更新していくので、記事が増えたらここに足していきます。



京都大学iPS細胞研究所(CIRA)が3か月に1回発行している「CiRAニュースレター」にて、研究者取材を担当しています。CiRAの研究者や最先端のiPS細胞について知ることができるニュースレター。山中先生によってヒトのiPS細胞が誕生したのは2007年。15年経った今、iPS細胞を使ってヒトの体や病気のことがいろいろわかってきただけでなく、これまでできなかったiPS細胞を使った治療法の臨床試験も行われています。


vol.45(2021年4月発行)で担当したのは特集「新型コロナウイルス感染症に立ち向かう研究者たち iPS細胞がひらく治療の可能性」。CiRAがコロナに対してどう立ち向かっているのか、またiPS細胞はコロナに対してどう有効なのか、CIRAの齋藤潤准教授と京大ウイルス・再生科学研究所の河本宏教授の対談です。

vol.46(2021年7月発行)では、特集「老化の未来 老化のメカニズム解明で前進するライフサイエンス」を担当しました。CiRAで免疫老化を研究する濵﨑洋子教授と、老化耐性をもつ不思議な動物ハダカデバネズミを研究する熊本大学の三浦恭子准教授の対談です。この取材の後からハダカデバネズミが気になってしょうがないです。

vol.47(2021年10月発行)は特集「脳オルガノイドと生命倫理 iPS細胞で明らかになる、脳発生のメカニズム」を担当。2022年からCiRA所長となられた髙橋淳教授と、理化学研究所の坂口秀哉研究リーダー、そしてこの新たな技術の生命倫理を模索する京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点 (ASHBi)の澤井努特定助教の鼎談です。iPS細胞の塊をうまく誘導していくと細胞同士のつながりがある小さな臓器のようなオルガノイドができあがる。脳オルガノイドと倫理について。SFのような最先端の話題でした。


vol.48(2022年1月発行)はCiRAの研究者を取材するコーナーを担当。「iPS細胞から血小板を製造し安定供給を目指す」と題して中村壮助教を取材しました。将来的に輸血だけではまかなえなくなる可能性がある血液製剤を、iPS細胞を使って製造する方法を研究しています。

vol.49(2022年4月発行)は所長が山中先生から髙橋淳先生に交代するタイミングだったので、新所長の高橋先生のインタビューを担当しました。CiRAのこれまでとこれからがよくわかります。新所長髙橋淳教授インタビュー「iPS細胞が通常治療の選択肢になる未来」.。また、この号はCiRAから羽ばたいた研究者を特集するコーナーの取材・執筆も担当しています。同志社大学大学院脳科学研究科准教授の西村周泰さんのインタビュー「再生する仕組みを解明し、脳で機能する神経をつくる」です。西村先生の研究のスタートはプラナリア。細かく切っても再生する不思議生物。そこから始まって脳疾患の治療法につながる再生医療を研究しています。


わたしが担当した記事以外も面白いので、ぜひ読んでみてくださいね。研究のことがまったくわからない、理系は苦手という人でも面白く読んでもらえるようにがんばっています!ディレクションと編集とわたし担当以外の執筆は、森旭彦氏がまるっと担当しております。

CIRAニュースレターバックナンバー (WEB版リンク)

稲盛財団の研究助成を受けた研究者を取材してつなぐ「3S研究者探訪」シリーズ、これまで2回担当させてもらいましたが、#7の取材も担当させていただきました!

今回は神戸大学の林創教授で、分野は「発達心理学」。子どもの嘘のつき方が成長によってどう変わっていくのか。子どもは「嘘」をどういうふうにとらえているのか。子育てや教育に興味のある人、ぜひご覧ください。実験が可愛すぎるので、家にちっちゃいお子さんがいる人は試してほしいです。


3S研究者探訪問 #7 林創

嘘のつき方でわかる子どもの心の発達

─ 実験と観察で心の仕組みを明らかに ─

嘘と聞いてパッと思いつくのは、誰かを騙すための悪い嘘だけど、嘘にもいろいろな種類がある。誰かを守るために真実を隠す場合もあれば、その場を円滑にするために本当のことを言わない場合もある。子どもが周囲の状況から判断して複雑な嘘をつけるようになるには脳の発達が必要だけども、その力を良いことに使うか、悪いことに使うかは、周囲の大人や環境や触れてきた物語が影響するんじゃないかな……なんて妄想しました。

自分の利益のために人を騙したり搾取したりする人に囲まれていたら、自分も同じようにしないと生き抜くことができないだろう。逆にそんな人が周りにまったくいなかったら、出会ったときに悪い人にコロリと騙されてしまうかもしれない。

物語の中に、他人を踏みにじる極悪非道な悪役が出てくれば、安全なフィクションの中で、悪い人たちの行動パターンを学んで、予備訓練をすることができるのではないだろうか。なんとなくだけど、最近、流行っている漫画やアニメを見ていると、悪役には悪役なりのかわいそうな背景があった…なんて良い話にまとめられているパターンが多い気がして、それはそれで希望があるのだけど、そうじゃない物語も必要だし、書きたいな、と思いました。人を踏みにじることを何とも思わない人が、現実には存在しているから。

子どもから大人になる過程で、わたしたちは何を得て、何を失っていくのか。そんな、いろいろなことを考えさせられる研究でした。取材できてとてもよかったです。ぜひ読んでください。

編集の仕事で携わった文春新書『ゲノムに聞け 最先端のウイルスとワクチンの科学』が2022年3月18日に発売されました。東大名誉教授、シカゴ大学名誉教授でゲノム・がん研究のエキスパートの中村祐輔先生のウイルスとワクチンについての解説本です。

中村先生だからこそ言える意見もガンガン入っていて面白いです。

編集者として書籍の仕事をしたのは初めてでした。とはいえ、敏腕でベテランなキレッキレのレジェンド編集者・加藤晴之さんのお仕事を間近で見ながら編集者見習い的な役割です。主に、生命科学・医学内容のチェックや図版のラフ作成・ディレクションなどを行いました。勉強になったー!

構成はライターの岩本宣明さんです。こんな難しい内容をわかりやすく書いてすごい。

図版のディレクションを任されたので、わたしがラフを描き、付き合いの長いお二人のイラストレーターさんに内容を説明して描いてもらいました。DNAとはなんぞやみたいな話から面白がって付き合ってくれて、何度も細かな修正に応えてくれた奥田まがねさんとパンダせんぱいに大感謝!

奥田さんは日本画家(作品)なのだけど技術的なイラストもデザインもDTPもできるハイスペックすぎる着物女史です。奥田さんに担当してもらった絵の一例を紹介。

パンダせんぱいは、わたしの活動をずっと見てくてくれる方にはおなじみの木村友昭さん。『ちょうどよいふたり』の表紙や、朗読劇の背景(公演のビデオ。表紙ではなく0:38あたりから)などお世話になっています。

お二人とも、作品の作風と全然違うのに、すごい。このチームでまた図版制作してみたい。生命系の図版制作のご依頼お待ちしています! 医学博士のわたくしがヒアリング・ラフ作成・ファクトチェックさせていただきます!

記事へのリンク

「他者」や「死」を理解する脳の働きとは―神経細胞を操作する脳研究の最前線

東京大学定量生命科学研究所 奥山輝大 准教授

1月に掲載された記事ですが、お知らせが遅くなりました(ブログにアップできていない記事が溜まっている…)。2021年の12月の始めに東京大学へ取材に行ってきました。


取材した奥山先生は若手のキレッキレの脳科学者。頭も切れるし実験の量も質もすさまじいし、アイデアも面白いし、人物も面白すぎて、取材なのにハラハラドキドキしっぱなしでした。ああ、これが天の才というものか…!(いつか小説のキャラクターになるかもしれない…)

脳科学研究は今本当に面白い。わたしが大学院で脳科学研究をしていた頃に出始めた技術が、今は当たり前のように使われていて、革新的なことが次々できるようになっている。たとえば、元気に動いて活動しているマウスの脳の細胞をリアルタイムに1つ1つ観測できる。これ、ものすごいことなんですよ。

そういう技術革新の真っただ中で研究者としてのキャリアを積んできた奥山先生の興味は今、仲間の好き嫌いや死生観など、ささいな感情や哲学に踏み込むようなところに向けられている。マウスに想いを聞くことはできないけれど、脳の活動を見ることはできる。

いったい、どういう研究なのか。ぜひ記事をご覧ください。

わたし自身は脳研究を離れてしまったけれど、こんなふうに最新の研究を知ってわくわくすることができるのは、理系ライターの特権。この特権を生かして、これからも脳関係の取材にはどんどん手を挙げていきたいなと思いました。


去年の終わりくらいから、経済系メディアNewsPicksのオリジナル記事シリーズ「ディープな科学」の取材・執筆を担当させてもらっています。

普段は研究所や大学の広報のための記事が多いので、NewsPicksは読者層がちょっと違う。しかもコメント機能があって、どんな人がどんなふうに感じたか、SNSのように反応が見えるのです。

どの仕事も一般の人に届くように、と思いながら書いているけれど、直接反応をもらう機会はほとんどないので、なかなか新鮮です。

わたしは歴史も経済も政治も疎すぎるので、NewsPicksのいろいろなコンテンツで今までと違う視点をもらっています。仕事で世界が広がっていく。有料会員しか全文読めませんが、もし会員の方がいらっしゃったら、ぜひご覧ください。会員じゃなくても記事の表紙イラストは見れるので、ぜひぜひ。

実験のグラフや図示のイラストもおしゃれでわかりやすくて面白い。科学を楽しく伝えるのにイラストっていいなと思いました。また記事を書かせてもらったらお知らせします。


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2022年3月6日UP記事

なぜ、他人を搾取するのか。サイコパスの脳と行動原理

感情や意思決定の背後にある脳と身体のメカニズムを研究している名古屋大学教授の大平英樹先生に、サイコパスとはどういう人々なのか、解説してもらいました。


2022年1月14日UP記事

【最新研究】遺伝子操作で老齢マウスの脳が若返った

京都大学ウイルス・再生医科学研究所の影山龍一郎先生の最新研究を取材・解説しました。


2021年11月14日UP記事
【最前線】「アイドリング中」の脳は何をしているのか

人間の創造性の秘密に分子レベルで迫ろうとしている富山大学アイドリング脳科学研究センターのセンター長を務める井ノ口馨先生を取材しました。


ほかの記事も面白いですよ!
ディープな科学

去年の話になりますが、広島大学に取材に行ってきました。


取材した松尾先生たちのグループは世界で初めて「放射光真空紫外円二色性分光法」を実用化した、とのこと。やたら強そうな必殺技みたいな名前。難しそうな取材だなあと思いつつ、でも放射光といえば世界最大級の放射光施設SPring-8の広報誌を担当させてもらっているので、これはわたしがやらねばなるまいと、勇んでいってきました。


その結果、松尾先生がとても親切に分かりやすく教えてくれたので、ようやく放射光とは何なのか、何がすごいのか、どういうことができるのかがわかったのでした!

まず放射光というのは電子をでっかい装置の中でサーキットのF1のごとく(もちろんそれよりももっと速く)高速でびゅんびゅん走らせて、磁力をかけてぐぬぬぬっと曲げると、エネルギーが放出される、それが放射光!


この放射光には電磁波の全部の成分が含まれているので、好きな成分だけ取り出して使うことができる。強いエネルギー(高輝度)で、好きな大きさの電磁波(広範囲な波長範囲)の光を使って、小さなものを見ることができるのでした。


光というのは波でして、波の大きさによって、いろいろな名前がついている。わたしたちが目で見ている光は可視光。もっと細かい波だと紫外線、さらに細かくなるとX線。物を見るというのは、この波が当たって跳ね返ったり波の形が変わったりする様子を検出しているわけで、波と波の間の距離を波長というけれど、波長が長いと小さいものにはぶつからない。すりぬけてしまう。わたしたちが普通の歩調で歩いていたら、滅多にアリを踏みつぶさない、みたいなイメージ。アリに当たるためには小さい歩幅が必要で、可視光では見えない小さなものをみるためには、波長の短い紫外線やX線が必要になるわけです。


ちなみに、X線は細かすぎて原子の間も通り抜けるから、体を透視できるんですねえ。原子より小さい電子を見ているんですね。電子がぎっしり詰まった分子と、そうでない分子を見分けて、あのレントゲン画像ができるわけですねえ。

・・・と、わたしが理解できて面白かったことをつらつらと解説しましたが、分子や原子の形や動きを見る方法を開発し、そこからどういうことがわかったのか、ぜひ記事をご覧ください。


研究内容だけじゃなく、先生の生き方にも感銘を受けた取材でした。世界初の方法を開発したなんてすごいじゃないですか。でもそれって、先生の努力や才能も大いに関係しているけれど、先生がたまたまこの時期に広大にいて、たまたま放射光施設が建設されて、たまたまこの分野に興味をもっていたから、成し遂げられたことだ。


今ある環境を生かして、やるべきことを、そしてやりたいことを突き進んだ結果が、世界初になった。


わたしも、そんなふうに生きたらいいのかもしれないと思った。誰かに憧れたり、別の人の環境をうらやましがったりせず、今ここで、わたしという人間が、与えられた環境を生かして、やりたいことをやっていれば、気がつくと、何か世の中に役に立つことを成し遂げられているのかもしれない。あなたがいてくれてよかったと、思われるようになっているかもしれない。


いやはや、たくさんの素敵な人の人生に触れることができる、インタビューライターのお仕事は本当に楽しいです。


この取材をしたのは去年の秋。まだオミクロンも猛威をふるっていなかったし、秋~年末まではあちこち出張三昧でした。大変だけど、やっぱり直接会ってお話できて、研究室を見せてもらって、カメラマンさんといろいろ交流して、リアル取材は楽しい。


広島で高校生まで育ったけど、広大に行ったのは初めてだった。

広大のある東広島市西条は酒蔵の街。

お好み焼きもばっちり食べました。


「真心デイズ酒蔵通り店」さん。おいしかった。取材前なのでお酒は飲んでないですよ!水ですよ!お酒の瓶にお冷が入ってて可愛い~!と思って写真撮ったけど、これじゃあ疑われるじゃないかと思った。言い訳するほどあやしい(笑)

取材にご一緒してくれた広島のカメラマン吉岡小百合さん(映像制作TASKA取締役)が、取材風景もついでに撮ってくれました。やったー。貴重!

取材したけど、ブログに書いていない記事がまだまだたくさんあるので、ぼちぼち紹介していきます。

人類が感染症と戦ってきた歴史が、漫画とイラストで楽しくわかる本『ぼくらの感染症サバイバル 病に立ち向かった日本人の奮闘記』の漫画原作と本文執筆を担当しました。漫画の絵は佳奈さん、本文の絵は大原沙弥香さん、監修は医療社会学が専門の香西豊子先生です。

全部の漢字にふりがなが振ってある総ルビ仕様で、小学校高学年から楽しんでもらえます。友人の10歳の子もあっという間に読んでたから、漫画好きの子なら、10歳から大丈夫かも。

『ぼくらの感染症サバイバル 病に立ち向かった日本人の奮闘記』

税込1650円。漫画があって、詳しい解説もあります。日本だけじゃなく、同時期の海外の動きもわかるようになっております。


奥付にはわたしの名前も入っています。


感染症との戦いの歴史を日本も世界もすべて網羅しつつ、わかりやすく、イラスト入りで説明するというのは、想像を絶する大変な作業でした(笑)いや、ほんと、笑うしかない。イラストたっぷり入って本文の文章量が少ないから、ほかの書籍よりも楽かな・・・なんて思っていた過去のわたしに「そんなわけないやろー」って言いたい。本文が少ないからこそ、何を書いて何を書かないかの取捨選択が大事になる。取捨選択をするためには全部を知ったうえで、その重要度まで把握しないといけない。章ごとに時代が違うのですが、その時代の本を積み上げまくってコピーと論文印刷しまくって、勉強しまくって、書きました。


ネットや動画の情報も、本の情報も、間違っていることが結構あった。医学と歴史の両方を知らないと書けない分野だからだと思う。医学の専門家でも歴史の専門家じゃないから、間違った歴史情報をうのみにしてたり、逆もそうだったりして。何を信じればいいのか、わからなくなる。でも、今回この本は監修についてくれた香西先生が本当に丁寧にチェックしてくれて、いろいろ教えてくれたおかげで、完成させることができました。


「医療社会学」という学問分野の面白さを知った。わたしは歴史の授業が好きじゃなくて理系に行ってしまったのだけど、こんなふうに科学や医学の歴史ならすごく興味が湧いた。なぜ今自分たちがこういう在り方なのかが、歴史を知ると見えてくる。わたしが子どものときにこの本に出会っていたら、歴史嫌いにならなかったのにな。逆もしかり。歴史好きで理科が苦手な子は、理科も一緒に興味もてると思います。


感染症はコロナだけじゃない。これからも戦いは続いていく。戦いの歴史を知ると、その基礎となる心構えというか地盤ができてくる。大人でも知らないことだらけだと思うので、ぜひ手にとってみてください。


漫画原作も大変だったけど楽しかったです。ネーム(コマ割りした下絵)のようなものも描きました。またやりたいな。もっとうまくなりたいな。理系ライターだけでなく、物語を作る小説家としての能力も発揮できて、とても嬉しかったお仕事でした。いろは出版の安永さん、お声かけいただきありがとうございました。

いつも理系の研究の取材が多いですが、「音楽学」の取材をさせてもらいました!実験をする理系の研究と違って、文献や資料を読み解いていく文系の研究の方法論は、小説を書く過程に途中まで似ている気がしました。小説は集めた事実から想像力を使って物語をつむぐけれど、研究は論理を使って世界を築き上げていく。

楽曲がどのように成り立っているか、どう解釈するか、作曲家が何を表現したかったのか、それらを読み解く理論とその理論を考えた人はどんな思想をもっていたのか。1つの曲にドラマが詰まっている。

音楽は演奏されて初めてこの世にあらわれる。遠い昔に亡くなった作曲家と、楽譜を通して演奏家はコミュニケーションをする。演奏家同士もコミュニケーションが必要だ。わたしたちのもとに届けられる演奏は、その解釈とコミュニケーションの結果生まれたものなんだなと思ったら、生演奏というものがいっそういとおしくなった。


3S研究者探訪 #06 西田紘子

芸術と社会のつながりを可視化する「音楽学」の力

─ 「音楽は一つの有機体である」と考えた哲学者の思想を探る ─

音楽は誰にでも届く。言葉がわからなくても。国境も時代も超える。本能的なところに響いていく。生物としての人間にも、社会にも影響を及ぼすことができる。西田先生に音楽とは何かと聞いてみたら「空気や水のように当たり前にある大事なもの」と答えてくれた。

この取材を通して、音楽ってもっと面白いって気づけて、わたしの世界がまた広がった。音楽も面白いけど、研究って面白いな。ぜひ、記事も読んでみてください。

光合成というと水と二酸化炭素と光から酸素とでんぷんを作る反応だと習ったけれど、酸素を作らない光合成生物もたくさんいる。だけど、たまたま酸素を作る光合成生物が現れて、そいつらががんがん酸素を作り、そいつを自分の中に取りこんだ生物が植物として進化していき、酸素を利用するわたしたち動物が進化していって、今の地球がある。

さらに酸素がたくさん作られたことでオゾン層ができて、降り注ぐ有害な紫外線が弱まり、生物は陸上に上がることができた。

地球の生物の歴史を考えたら、酸素をつくり出せたことは、ものすごーく画期的な出来事だった。しかも、水から電子ひっこぬいて酸素作るなんて反応は、危険極まりない芸当なのです。酸素原子さんってば、ナイフのようにとがっては、触るものみな傷つけてしまうのだもの!

酸素を作る光合成細菌「ラン藻(シアノバクテリア)」がどうやって光合成を行っているのか、世界中の研究者が一生懸命調べていた長年の謎を、ひとつひとつナノレベルの観測で解き明かしていく過程を取材しました。

撮影は大島拓也さんにお願いしました。写真も研究室もかっこいいので、ぜひ、記事もご覧ください。


緊急事態の合間だったので、久しぶりの対面取材でした。実験室の様子はオンラインではなかなか見せてもらうことができないので、対面取材できてよかったです。

広々している岡山大学。

取材後は、岡山に住む父母とランチしました。

特選定食。1380円。

ブログにUPするのが遅くなりましたが、2021年7月に発売された「別冊Newton 近畿大学大解剖 vol.2」のなかの5つの記事を取材・執筆しました。ユニークでパワフルな近畿大学の理系の研究室にスポットをあてた特集です。


近畿大学のキャンパスは大阪、奈良、和歌山、広島、福岡にあるのですが、コロナ禍の中、取材は全部オンラインでした。研究室訪問したかったな。まあ、たぶん訪問してたら5つも記事書けなかっただろうけれど・・・。

近畿大学志望の理系受験生にはぜひ読んで欲しいし、そうじゃなくても理系の研究室でどんなことが行われているのかを知るのに面白い1冊だと思います。

<担当した記事>

七つの世界初をなしとげた「はやぶさ2」のカプセル帰還―岩だらけのリュウグウに2回の着陸を成功させるー 道上達弘 教授(工学部)

小惑星探査機はやぶさが送ってくる画像を解析して地形を把握し、安全な着陸場所を見つけるというプロジェクト。1に続いて2も道上先生が担当。


COVID-19重症化リスク因子を探るー呼吸状態が悪化するとき、肺の奥では何が起きているのかー 藤田貢 准教授(医学部)

肺の体液を採取して重症化因子を探す。呼吸器内科との連携プロジェクトをいち早くスタート。


iPS細胞から人工臓器をつくるー動物の体内や実験室でつくった臓器を安全に移植する方法ー 岡村大治 講師(農学部

iPS細胞から臓器をつくって移植するためには、がん化する細胞を取り除いたり、動物細胞と混じらないようにしないといけない。その技術を研究。


裁量工学からアプローチする超循環型未来ー空気から電気を生み出し二酸化炭素からエネルギーをつくりだすー 湯浅雅賀 准教授(産業理工学部)

プラス極の役割を空気が担う空気電池は現在は小型で大容量の電池をつくることができるが、現在はまだ充電ができない。充電できる空気電気の開発を目指す研究。


ウイルスから植物を守るー最新技術で農作物の被害を防ぎ、人々の食と暮らしに貢献するー 細川宗孝 教授(農学部)小枝壮太 准教授(農学部)

植物もウイルスに感染する。しかも挿し木で増える植物は一度感染したら取り除くことができない。どうやって守るかという研究。


簡単な紹介ですが、どれも本当に面白い研究でした。続きは「別冊Newton 近畿大学大解剖 vol.2」で。