取材執筆|筑波大学生命環境系 丸岡照幸 准教授(SPring-8 NEWS 100号)

兵庫県にある世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設SPring-8の広報誌の研究者インタビューを担当させていただきました。SPring-8は、簡単に言うと、ものすごい高性能なレントゲン。強くて精度の高い放射光を出せるので、普通のエックス線では見ることのできない深さの様子がわかったり、細かい原子や電子の様子がわかったり。

SPring-8でどんな研究がおこなわれ、どんな成果が出ているのかを研究者や一般の方々や理科好きの高校生に伝えるための広報誌がSPring-8 NEWSです。A4サイズのパンフレットですが、ウェブでも中身が公開されています。

100号でとりあげた研究は、筑波大学の丸岡照幸先生の地層の研究。太古の地層に含まれる化学成分をSPring-8で分析することで、恐竜をはじめとする生物の大量絶滅が起こった白亜紀―古第三紀境界の環境を知ろうという研究です。

宇宙から大きな隕石が降ってきて、それが大量絶滅の原因になったということは何となく聞いたことがあったけれど、それが地層に含まれているイリジウムという物質からわかったなんて知らなかったし、想像するしかないと思っていた6600万年前の出来事の「証拠」を化学分析で見つけられるなんて驚きだった。

よかったら読んでみてください。

SPring-8で解き明かす生物大量絶滅の謎 地層が記憶する6600万年前の環境

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静かな情熱を秘めた先生で、丁寧に教えてくれました。イントロなどを書くのに背景知識が乏しかったので、丸岡先生が書かれたこの本で勉強しました!


96%の大絶滅 ―地球史におきた環境大変動 』丸岡照幸・著(技術評論社)

一般向けの分かりやすい本で面白かったです。もし記事を読んでもっと知りたいと思ってくれた方は、ぜひ読んでみてください。

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