取材執筆|岡山大学異分野基礎科学研究所 菅倫寛 准教授(国立大学附置研究所センター会議)

光合成というと水と二酸化炭素と光から酸素とでんぷんを作る反応だと習ったけれど、酸素を作らない光合成生物もたくさんいる。だけど、たまたま酸素を作る光合成生物が現れて、そいつらががんがん酸素を作り、そいつを自分の中に取りこんだ生物が植物として進化していき、酸素を利用するわたしたち動物が進化していって、今の地球がある。

さらに酸素がたくさん作られたことでオゾン層ができて、降り注ぐ有害な紫外線が弱まり、生物は陸上に上がることができた。

地球の生物の歴史を考えたら、酸素をつくり出せたことは、ものすごーく画期的な出来事だった。しかも、水から電子ひっこぬいて酸素作るなんて反応は、危険極まりない芸当なのです。酸素原子さんってば、ナイフのようにとがっては、触るものみな傷つけてしまうのだもの!

酸素を作る光合成細菌「ラン藻(シアノバクテリア)」がどうやって光合成を行っているのか、世界中の研究者が一生懸命調べていた長年の謎を、ひとつひとつナノレベルの観測で解き明かしていく過程を取材しました。

撮影は大島拓也さんにお願いしました。写真も研究室もかっこいいので、ぜひ、記事もご覧ください。


緊急事態の合間だったので、久しぶりの対面取材でした。実験室の様子はオンラインではなかなか見せてもらうことができないので、対面取材できてよかったです。

広々している岡山大学。

取材後は、岡山に住む父母とランチしました。

特選定食。1380円。

小説と科学を書く人― 寒竹泉美

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