TL小説というのはツイッターのタイムラインという意味ではなく、ティーンズラブの略です。が、ティーンズにはあまりおすすめできない、ちょっとエッチな女性向けラブコメライトノベルのことを指すジャンル名です。
なんでティーンズラブなのか。わたしも分からない。少女漫画みたいな世界観に、エッチなシーン(ラブ)がくっついてるから、ティーンズ+ラブなのかもしれない。いや、誰か由来教えて。
でもこういう名前がついたことで、官能小説を読むハードルは大きく下がったのではないかと思う。軽やかで可愛い。官能小説というとやっぱりおじさまが読むものという感じがするし。名前を付けた人、天才。誰なんだろう。
TLの特徴をざっと説明すると、性的表現必須。というかそれが目的みたいなところがある。でも純愛。好きな人と結ばれる。ハッピーエンドが求められる。現実世界が舞台の場合と、近世ヨーロッパらしき場所が舞台の「ヒストリカル」がある。大きな枠では「ライトノベル」に分類されて、文庫本で刊行されることがほとんど。電子書籍のみの作品も多い。
作者、編集者、読者、みんな女性の場合が多い。TL小説とTL漫画もある。ラノベに共通することだけど、表紙絵や挿絵を誰が描いてくれるかは重要で、作者と同じくらい比重が大きい。
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女子高生のときに山田詠美や村上春樹や村上龍を読んだわたしは、小説とはエッチなものだと思っていたので、性的描写を書くことにはあまり抵抗がないのだけど、男性向けの官能小説は価値観的なものが合わないのと、セクハラしてくる人が多いので、続けにくかった。でも、TLの読者は作者自体に性的に興味がない。
純文学を書きたくて書けなくて苦しんでいたけれど、ハッピーエンドなTLは性に合っていた。コメディも結構書くのが好きなのです。TLという枠の中にいろいろなメッセージを詰め込むこともできる。
まあ、普通の小説以上にすんごく体力使うので年を取ったら続けられないかもしれないけれど。でもチャンスがあったらぼちぼち書いていきたいなと思っています。
小説としてちゃんと面白いものを、と思って、矜持を持って書いていますので、女性だけでなく男性もぜひ、よかったら、読んでみてください。あ、官能シーンが3分の1くらいあるけれど(ノルマ)。超難しいんですよ。長く書くのは。アイススケートの演技を組み立てるような感じで、流れと盛り上がりと切り替えと…って、いつか、TL小説について、語りたいなあ。
このジャンルに入って、小説家仲間がいっぱいできたのも嬉しかった。
2015年5月
「担当編集者は二度恋をする 」 (蜜愛セレナーデ文庫) 編集者×覆面小説家
2016年7月
「恋するプログラム 天才社長の不器用な求愛」(Vanilla文庫うふ)絵描き×プログラマー
2016年11月
「初恋ラビリンス~眠れる准教授の偏屈な純情~ 」(Vanilla文庫うふ) 女優×医者
2017年2月
「初恋エゴイズム~眠れる准教授の偏屈な純情~」(Vanilla文庫うふ) 女優×医者 続編
2017年6月
「隠秘の恋 王女は騎士の甘い嘘に乱れる」(ハーパーコリンズ)姫×騎士
今のところ、以上です。エッチシーンなしの恋愛小説や漫画原作はまた別の記事でまとめます。もしまた書いたら追加していきます。10万字の長編と3万字短編と7万字の中編が混ざっているけど、レビューを読むと、短いと満足度が低いみたい。次書くならがんばって10万字の長編を書かなくちゃ。そして、またヒストリカルを書いてみたい。
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