デビュー作紹介「月野さんのギター」(講談社)

記念すべきデビュー作です。講談社Birthという今は亡き賞で大賞を取り、書籍化してもらいました。現在は絶版になっており、紙の本は古本でしか買えません(見つけたらぜひ救出してください)。電子書籍はKindleで読むことができます。

出版社にも在庫はなく、増刷する可能性はゼロと言われたので、契約を更新せず、全ての権利を作者が持っています。個人ブログnoteに、全文公開しています。横書きでもよければ、こちらから無料で読めます

自著のことを我が子として表現する小説家の森見登美彦さんの真似をすると、この本は最初の本で、かつ、主人公が男子なので、わたしの長男です。その後、わたしの闘いの場が女性向けの恋愛小説に移ったため、わたしの子は娘ばっかりなのです。貴重な長男。

映画化の話がもちあがってぽしゃったり、絶版になったり、音声ドラマの話があったけど、それもぽしゃったり、母の知名度がないせいで、長男には苦労かけ通しでありますよ。みんな、よかったら友達になって(読んでやって)ください。


デビュー作には作者のすべてが出るとか言いますけれども、まあ、確かにそうかもなあと思ったりします。純文学なんだか、エンタメ小説なんだか、よくわからないジャンルの小説なのだけど、ジャンル不問の賞だったから通ったわけです。できたばかりの賞で、メジャーな賞じゃなかったので、人知れず消えてしまい、レーベルは解散し、野良小説家として世に放たれ、放浪の旅が始まったわけですが。

ここがわたしの原点です。2009年11月20日に発行されたので。もう13年たったわけです。新人作家とは言えないけれども、紙で出版できている本が少ないので、いつまでも新人気分ですよ。がんばろ!長男が日の目を見るためにも!

このときから応援してくれる方々、本当にありがとうございます。まだ小説家、やってるよ。

小説と科学を書く人― 寒竹泉美

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