全国の国立大学にはそれぞれ附置研究所がいくつか設置されています。略して附置研。付属ではなく附置なのがポイント。大学から独立した施設で、大学の枠を超えて全国の研究者が共同利用できる専門性の高い研究所です。
全国に100くらいあるのですが、わたしの所属する理系ライター集団チーム・パスカルのメンバーが手分けをして訪問取材をして、国立大学附置研究所・センター会議のHPに載せる記事を書いています。わたしがパスカルに入って最初の仕事も附置研でした。
それぞれの附置研から研究者を選んでもらって、研究内容と研究者の人柄がわかるように深くてワクワクする記事を目指しています。現地にはカメラマンと2人でいって、自分でディレクションをしないといけないので、なかなかハードなお仕事。てか、ライターなりたてのわたしをいきなり鳥取の研究所にひとりで送り込むパスカル先輩方。鬼。嘘。圧倒的な信頼感よ。大きな懐よ。
全国に出張できて、いろいろなカメラマンに出会うことができるのが、附置研の仕事の魅力のひとつ。仲良くなったカメラマンの吉岡小百合さんが、取材風景を撮ってくれた。嬉しい。
さらにこのシリーズが朝日新書の編集者さんの目にとまって、2022年6月にパスカルが著者で新書を出すことができました。追加取材をして大幅加筆して、わたしも3つ記事を担当し、まえがきも書かせてもらいました。
『いのちの科学の最前線 生きていることの不思議に挑む』チーム・パスカル著(朝日新書)
というわけで、わたしが取材した記事のリストをここからずらりと並べていきます。先生方の肩書は取材当時のものです。記事のリンクと、ブログ(取材日記)をかいていればそちらへのリンクも貼っています。
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2017年
・vol.40「人類未踏の地球内部へ 高圧発生装置でマントルの流動特性を解き明かす」岡山大学惑星物質研究所 惑星物質基礎科学部門 山崎大輔 准教授 記事
2018年
・vol.51「性を分かつ決め手は何か――見えてきた、オスとメスの間の多様な『性』」徳島大学 先端酵素学研究所 エピゲノム動態学分野 立花誠 教授 記事
・vol.52「次世代エネルギーの鍵を握る、生命の巧みな仕組み 『DNA折り紙』で高効率な酵素反応を再現する」京都大学 エネルギー理工学研究所 森井 孝 教授 記事
・vol.57「緊急地震速報システムの今――東日本大震災後の『誤報』から得たヒント」京都大学防災研究所 山田 真澄 助教 記事
・vol.60「華やかなりしモンゴル帝国のあと――清に支配されたモンゴルから『見えてくる』こと」東北大学東北アジア研究センター モンゴル・中央アジア研究分野 岡 洋樹 教授 記事
2019年
・vol.64「電子の「自転」を操り、強い磁石をつくる――産業を変革する、ナノスケールの技術」東北大学金属材料研究所 高梨 弘毅 教授・所長 記事
2020年
・vol.87「日本の次世代のものづくりを支える、高性能な青色レーザー」大阪大学接合科学研究所 塚本雅裕 教授 記事
・vol.88「臨床心理学で“こころ”の最前線を追いかける 時代とともに移り変わる“こころ”の姿
」京都大学こころの未来研究センター 河合俊雄 センター長・教授 記事/ブログ
・vol.89「細菌毒素はなぜ病気を引き起こすのか ターゲットを追尾して攻撃する多機能分子の正体に迫る」大阪大学微生物病研究所 堀口安彦 教授 記事/ブログ
2021年
・vol.92「失われた脳の細胞を補い、神経ネットワークを再生する iPS細胞を使った脳疾患の治療法の開発」京都大学 iPS細胞研究所 髙橋淳 教授 記事
・vol.98「タンパク質の構造解析で、生命の神秘を解き明かす 1000億分の1メートルの精度で初めて見えた、光合成の精緻な仕組み」岡山大学 異分野基礎科学研究所 菅倫寛 准教授 記事
・vol.104「世界で初めて開発した解析法で、溶液中の生体分子の構造を明らかにする」広島大学放射光科学研究センター 松尾光一 准教授 記事
2022年
・vol.105「『他者』や『死』を理解する脳の働きとは 神経細胞を操作する脳研究の最前線」東京大学定量生命科学研究所 奥山輝大 准教授 記事
(また随時更新していきます)
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